DIY GPS Ver 1.8.1 | ──あなたのiPhone、携帯圏外でもGPSとして使えます。マジです。 |
Check ツイート | |
DIY GPSの機能を継承したキャッシュ型オフラインGPSアプリを作りました。無料でインストール出来ます。地図は無料です。取り込みはアプリで表示するだけ、パソコン要らず簡単です。DIY GPSではなくコチラをお使い下さい。詳しくはコチラ。 |
|
使用例。この例ではカシミール3Dで山旅倶楽部の地図を切り出して使っています。iPhone内部に地図を持つためオフラインでも使えます。 スキャナで取り込んだ昭文社の奥多摩地図を表示した場合。紙の地図を正確に取り込む方法はコチラ。(昭文社 山と高原地図奥多摩2011年版より引用) 画面上部の現在地座標は自衛隊などで使われているUTM形式に設定する事も可能です。 携帯圏外の山奥でも正確に現在地が判ります。現在地が判るだけで山登りはもっと楽しくなりますよ。 |
─ご存じですか?遭難原因の1位は道迷いで4割を越えます。遭難人数も多く、平成25年は過去最悪の1,134人が道迷い遭難をしています。※ 登山中、不安になった事はありませんか?ココはどこだろう?道は合ってるのか?分岐はまだ?山頂まであとどのくらい?そんな時に思ったことないですか? ─山でもiPhoneのGPSが使えたらいいのに。 実は携帯圏外の山奥でもiPhoneのGPSは動きます。でも、普通の地図アプリはネット回線が無いと地図を表示出来ません。もしネットに繋がって地図を表示出来ても、GoogleMapで登山は出来ません。 -問題点 登山用の地図がiPhoneに入っていたら山用GPSとして使えるのに。すでに持っている登山地図とiPhoneのGPSを組み合わせられないものか…。そう思いながら山に登っていて気付きました。そういうアプリが無いなら作ってしまえばいい! そして生まれたのがこのアプリ、DIY GPSです。 地図は自分で用意してDIY GPSに取り込みます(ここがDIY(Do It Yourself))。すると、iPhoneが山用GPSに変身します。足らないのはそう、地図だったのです。 -解決方法 ネット通信は必要ありません。必要なのは地図とDIY GPS、そしてGPS衛星。これだけで今あなたが登山地図のどこにいるのか?分岐まで何mか?標高は?歩いたルートは?それら全てを教えてくれます。 山の中で現在地が正確にわかる。それだけで山登りはもっと楽しくなります。 ──あなたのiPhone、実は山でも使えます。DIY GPSがあれば。 重要:はじめて使う方は「はじめの一歩」と「使用上の注意」を必ずお読み下さい。説明を全く読まずに使えるアプリではありません。 当解説サイトのPDFバージョン 2014/03/26 約17.9MB ※「平成25年中における山岳遭難の概況 警察庁」より 対応機種
■iPhoneで動作します ※・・・ただし、山奥ではA-GPS+GPSではなくGPSのみの動作となるため、初期測位に時間が掛かる事があります。iPhoneのGPSについて詳しくはコチラをご覧ください。 注意:iPhone以外の機種の場合もiOS7以降が必要です。iOS7対応機種かどうかは各自ご確認下さい。また、iPhone以外では動作確認を行っていません。 ■iPadの場合 ■iPod touchの場合 使用例1:iPod touchで「DIY GPS」を使ってみた iPod touchでの使用についてはなんの保証も出来ません。使用の手順やトラブルが起きた場合の対処など、自分で行える方でないと厳しいと思います。中古のiPhone5とか4Sを買う方が手っ取り早いと思います。 ご注意 GPSの測位について
iPhoneはGPSとA-GPSを搭載しています。A-GPSはGPSをアシストする機能です。基地局などの電波を捉えて大体の位置を出し、その上でGPS衛星の信号を使って現在地を計算する仕組みになっています。 A-GPSを使うと『およその位置を素早く』特定出来ます。が、もちろんGPSだけでも衛星からの信号があれば現在地は特定できます(携帯圏外でも使えます)。ただし、GPS衛星の信号だけだと最初の測位に時間が掛ります(コールドスタートと言います)。 例えば山に行ってDIY GPSを起動して、そこが『既に携帯圏外だった場合』はGPS衛星の信号だけで現在地を特定するので少し時間が掛ってしまいます。空が見える場所で長くて3分くらいです。 時間が掛るだけなので待っていれば測位は出来ますし精度もA-GPS+GPSの場合と変わりません。もし待ちたくない場合は、圏外になる直前に一度なにかGPSアプリを動かしておいてください(GPSの座標は本体のシステム内に保存されるのでアプリの種類はなんでも良いです)。すると圏外に出てからも比較的すぐに現在地が出るようになります。 その時GPS衛星からの受信状況が悪いと、一時的に基地局の位置を現在地として表示する事があります。GPS衛星の信号で現在地を特定出来るまでの間、とりあえず基地局を現在地としておこうという動作です。しばらく待っていれば本来の現在地を表示しますので空が見える場所でお待ちください。 |
GPS情報を喋る機能もあったりします。説明をよく読んで使いこなしてください。 |
|
地図サイトをキャプチャ、カシミール3DからKMZファイルインポート、紙の地図をスキャンなど様々な地図を使用可能です。 わたしが作っています(開発者プロフィール)。東京都山岳連盟の個人会員だったり、デイリーポータルZでライターやったり30日間マクドナルド生活やったりです。B級グルメの本も出しました。質問はメールkeiziweb@gmail.comかツイッター(@keizi666)で受け付けています。 |
こんなことが出来ます
・好きな地図をiPhoneに取り込んで使えます(逆に言えば、最初は地図が入ってないので自分で入れる必要があります)。 ・地図画像の左上と右下の経緯度を設定することで、GPSの経緯度から地図のどこにいるか表示するという仕組みです。地図の設定方法などはコチラ ※iPhoneのGPSは携帯圏外でもちゃんと使ます。 ・カシミール3Dのマップカッターで作ったKMZをインポート出来ます。詳しくはコチラ ・紙の地図や、自分でなにか書き込んだオリジナルの地図画像でも使えます。 ・地図データはKMZ形式でエクスポートすることが出来ますので、DIY GPSからDropboxなど外部アプリに送れます。 ・DIY GPSのユーザー同士であればBluetoothを使って地図を転送することが出来ます。 詳しくはコチラ 山に行く途中の電車内や山の中でも地図を受け渡し出来ます。 ・GPXとKML形式のトラックをインポート出来ます。例えばカシミール3Dで作ったトラックや、ヤマレコからトラックをインポートして地図上に表示する事が可能です。 他の機能も盛りだくさんです。 ・GPSロガー。ログはKMLかGPXで出力可能(メールまたは外部アプリへのエクスポート)。移動した軌跡をリアルタイムに地図上で確認出来ます(紫色の線で描画されます)。詳しくはコチラ サポートについて
レビューに質問されても返信が出来ません。質問などありましたらTwitter(@keizi666)かメール(keiziweb@gmail.com)の方へお願いします。出来る限り返信させていただきます。日々開発状況などをTwitterでつぶやいています。コチラもどうぞ。 ツイログ keizi666&DIY GPSサマリー facebookページも作りました。コチラ |
位置情報の利用はOKを押してください。でないと全く使えません。 インストール直後は地図が1枚も入っていません。まずは自分で地図を登録してください。詳しくはコチラ。「カシミール3D地図導入」 |
はじめの一歩 初めて使う方はお読みください
DIY GPSには最初、地図が全く入っていません。GPSとして使うには、まず地図を登録する必要があります。地図を登録する手段はいくつかあります。おすすめは1のKMZファイルのインポートです。仲間が使っている場合は2も良いでしょう。3は地図を作るのと正確に設定するのがやや難しいので上級者向きです。 1.KMZファイルをインポートする(推奨) なお、Windowsでカシミール3Dを使う場合はコチラをご覧ください>「カシミール3D、地図、マップカッターのインストール方法」 MacOSXユーザーでもMikuInstallerを使う事で、カシミール3Dを動かす事が出来ます。手順などはコチラ「MacOSXでカシミール3Dを使う最も簡単な方法」。 ※よくある勘違い・・・iPhoneのDropboxでカシミール3Dの地図ファイル(KMZファイル)を開くと「ファイルを表示出来ません」とか「ファイルの読み込みエラー」表示されます。これはDropboxが「表示」に対応していないだけでDIY GPSに送る機能については問題なく動きます。気にしないで画面左下のエクスポートボタンを押してDIY GPSに送って下さい。 2.KMZファイルをBluetooth転送で仲間にもらう 3.地図の画像を用意して、画像と基準座標を設定する 地図さえ登録すれば準備完了。 1.現地に行きDIY GPSを起動 ■DIY GPSの使い方について よくある質問、よくある失敗、バージョンアップ情報などは「その他情報」に記載されています。 DIY GPSは、まず地図を正しく設定する必要があり、実際に使う場合もある程度読図の知識が必要となります。使い方を知らなければ地図やコンパスを持っていても役に立たないのと同じで、DIY GPSも使い方を理解していなければ役に立ちません。簡単なアプリではありませんので当webサイトの説明、使用上の注意をよく読んでからお使い下さい。地図の読み方が判らない場合はこの辺で勉強してください。 また、いきなり山で使うのではなくまずは家の近所などの地図を入れて下界で一度使い、動作と操作方法を確認してから山で使って下さい。当解説サイトは携帯圏外では読めません。解説PDFをダウンロードしてiBooksなどに入れておくか、紙に印刷して携行すると安心かも知れません。 |
必ず位置情報サービスをオンにして使ってください。オフだとGPSとして使えません。
『Appのバックグラウンド更新』は全体とアプリ個別の両方をオンにしてください。 『Appのバックグラウンド更新』がオフのままGPSログやルート案内の機能を使おうとするとアラートが表示されます。 黄色い★は設定した目的地。目的地までの距離と標高差(※)、方角が右下に表示されます。紫の線はこの日に歩いてきたトラックログの線です。 現在地は地図上に赤い三角形の矢印で表示されます。 右上の「H:1,371m」は標高です。「±6m」は標高の精度です。 ルート設定の「ウェイポイント全描画」をオンにすると、ルート案内中にルート全体の情報を見る事が出来ます(ルート情報は自分で設定する必要があります)。同じくルート設定の「所要時間表示」をオンにすると、距離、標高、標高差から推定所要時間を計算して各ウェイポイントに表示します。上の画像だと黄色い星の右にある黄色い文字が直線距離、緑が標高差、赤が推定所要時間(予想到着時刻)です。 山歩きで便利な情報を色々提供します。画面の表示内容については「主な機能」をご覧ください。 ※・・・ウェイポイントに標高が設定されている場合は標高差が表示されます。 |
使用上の注意 必ずお読みください
1.地図は自分で入れる必要があります 2.位置情報サービスをオンにしてください 3.古いiOSの場合は機内モードで使えません 4.Appのバックグラウンド更新はオンにしてください 5.位置情報の誤差について また、カシミール3Dのマップカッター以外で地図を作成した場合(紙の地図をスキャンするなど)、地図の表示と実際の現在地表示がずれる場合があります。必ず下界で地図と座標があっているか確認してください。地図詳細画面のオレンジのタブか、目的地設定画面で地図の任意の地点の経緯度を表示出来ます。 6.使うときは安全な場所で、立ち止まって 7.測地系はWGS84を使っています 8.紙の地図やコンパスは持ちましょう 9.iPhoneは過酷な環境では壊れます 厳冬期の3000m峰など過酷な環境では低温でiPhoneの動作に支障が出る場合も考えられます。また、真夏の直射日光に当たり続けると、本体の温度が上がりすぎて壊れることもあります(自転車などにセットする場合は温度上昇にご注意ください)。登る山や環境に合わせてiPhone+DIY GPSで十分か、ソニーのU37が良いか、ガーミンが必要か判断してお使いください。 10.測位出来る場所、出来ない場所 測位出来ない場合はiPhoneのハードウェア的な限界ですので、その点についてアプリを評価するのはご遠慮下さい。iPhoneのシステムが座標を渡してくれない限り、アプリ側ではどうすることも出来ません。座標精度についても同様です。もしどうしても測位出来ない場合は、システムの問題かも知れませんのでiPhoneの再起動などをお試し下さい。 11.当Webサイトの説明などをよく読んで理解してからご使用下さい 12.バッテリーの残量にご注意ください 開発者が実際に行ったテストでは、iPhone5でDIY GPSを動かした場合で1時間あたり12.7%の消費でした。(2013/2/3,4に北八ヶ岳でテスト。最低気温は-10℃、ルート案内とGPSログ機能を使用。行動中の追加充電は無し) 13.免責 DIY GPSの提供する情報の正確性、信頼性、有用性において開発者は一切の責任を負いません。ユーザーは自己責任で当アプリを利用していただく事となります。 |
紙の地図を設定した画面。紙の地図でもちゃんと設定すればかなりの精度で現在地が表示されます。(昭文社 山と高原地図奥多摩2011年版より引用) 古地図を設定して現代の町を歩く事も出来ます。古地図の痕跡を探しながらの散歩も面白いですよ。これは明治43年帝国陸軍測量部作成の地形図です。 地図は1枚の画像と左上と右下の経緯度がセットになっています。地図の画像とその範囲を設定するだけというシンプルな仕組みです。 |
ブログによる紹介記事
Googleのブログ検索で探した、DIY GPSのブログ記事をまとめました。[ブログ検索:DIY GPS]
【DIY GPS】iPhoneを登山用GPSとして使う for Mac iPhoneでGPS 根子岳山頂からスキー滑降 仲間との山スキー山行(湖西朽木 百里ケ岳 ) DIYGPSを使ってみました 【便利道具】iPhoneをGPSとして使う!(前編) 後編はコチラ DIY GPS オフラインで使えるソフトは 準備編 DIY GPS: 最近の出来事 キター! DIY GPS 蓬莱山<ビバーク一歩手前・雪山は厳しかった> GPSの話:番外 「DIY GPS」とXGPS251のアップグレード、その他 nori さんの自転車あそび : 昨日のお話 はじめての秩父高原牧場、中間平で大名気分 DIY GPS Ver 1.3.0 高尾山~城山 iPhoneアプリ 「DIY GPS」 ザ・金剛登山 Kaki-Blog - DIY GPS DIY GPS を使ってみた Sparkling Monologue: DIY GPS は Dropboxを使うと更に便利になる HRC今熊山トレイル DIY GPS GPSの話2 iPodTouchを僻地使用可のマップ付きGPSに GPSの話3 iPhone用アプリ「DIY GPS」をiPodTouchで使ってみる みなさん便利に使っていただけているようで、開発者冥利に尽きます。本当にありがとうございます。 |
||||||||||||||||||||||
開発者によるテスト山行記録
DIY GPSは実際に何度も山でテストしてからリリースしています。そのテストの様子をヤマレコに山行記録として登録してありますのでリンクを載せておきます。 冬の川苔山でDIY GPS Ver 1.5.6テスト 雪の高水三山でDIY GPS Ver 1.5.5テスト 奥多摩川苔山で、DIY GPS Ver 1.5.1テスト 上記3つ以外にもいくつか山行記録をアップしてあります。最初の頃と比べるとDIY GPSもだいぶ進歩しました。これからも開発を頑張ります。keiji666の山行記録 DIY GPS: 好きな地図を使えるGPSアプリ!山奥でも使えます。 |
|||||||||||||||||||||||
空の約3分の1が見えていれば高精度で現在地が判ります。 携帯圏外でも問題なく使えます。 iPhoneのGPSはSIM無しでも使えます。初期測位に時間が掛る事がありますが、精度はSIM有りと変わりません(画像はiPhone5+iOS7.0.3で使った場合。 もしiPhoneのGPSがちゃんと動いてなかったら
アプリの開発者は普通テストをしてアプリをリリースします。Appleの審査でも動作チェックが行われるそうなので、普通はきちんと動作するはずです(バグはあるだろうけど、現在地表示とか基本的な部分は動くと思います)。 それでもGPSは状況によって思ったとおり動かない場合があります。そんな時は下記の点をチェックしてみてください。 1.機内モード、位置情報サービスの確認 2.GPSの信号を受信するのに適している場所にいるか? 3.iPhoneを再起動 4.本体の故障かも? 上記4点について注意していただいて、それでも問題が解決しない場合は直接アプリ開発者に問い合わせて下さい。現象だけでなく、機種、OSのバージョン、設定、不具合発生の手順なども書くと調査や対策に役立ちます。僕のメールアドレスはkeiziweb@gmail.comです。お気軽にどうぞ。 |
コラム iPhoneのGPSは携帯圏外でも使えます
■GPSとは?GPSとは、アメリカ合衆国が打ち上げたGPS衛星を使って現在地を知るためのシステムで地球上どこでも使えます。衛星の数は約30機と言われ、衛星から発信される信号をユーザーが受信して現在地を特定します。信号は各衛星から30秒ごとに発信されるので、GPSでの測位には30秒から数分程度の時間が必要です。 信号には原子時計による正確な時刻や衛星の軌道などが含まれ、それぞれの衛星の軌道や時刻のズレから位置関係を計算してユーザーの座標を特定します。iPhoneの場合、最高半径5mで現在地を特定できます(実測値です)。 ■GPSは屋外で頭上に空が見えないと使えません そのような原理上、GPS衛星の信号を受け取るのに不向きな地形(山の斜面や谷)では現在地を特定出来なかったり座標精度が著しく下がる事があります。 ■え?地下街でも使えるよ? SIMを抜いたiPhoneの場合はこのA-GPSの能力が制限されます。無線LANからのアシストは受けられますが携帯基地局からのアシストが受けられません。その場合でもGPS衛星からの信号は受信出来るので、屋外でならGPSは動作します。 ■A-GPSの意味 ■A-GPSの役割 A-GPSを屋外で使う場合は現在地を割り出す時間を短縮してくれますし、屋内や地下街で使う場合は大まかな位置を特定するために役立ちます。 屋外でのA-GPS = 計測時間短縮、からの、GPS衛星信号で高精度な位置を計算 このようなメリットがあるのがA-GPSです。A-GPSが使えない状況でも衛星からの信号を受信出来れば、多少時間が掛る場合もありますが現在地は特定出来ます。従来のGPSの弱点である「初期測位に時間が掛る」「屋内で使えない」を解消するためにあるのがA-GPSの機能なのです。 ■A-GPSは精度には関係ありません ■携帯圏外でもSIMなしでも使えます ■まだ信じられない、だって標準の地図アプリやコンパスは圏外で使えないよ? こういった事例から「iPhoneのGPSは携帯圏外で使えない」というイメージが生まれたのかも知れませんが、私は何度も山でDIY GPSのテストをしてきました。「iPhoneのGPSは携帯通信網関係無く、空さえ見えればどこでも使えます」。携帯電波が無い場合はA-GPSが使えないので最初の測位に少し時間が掛るだけです(数十秒~1分、長くて3分程度)。待っていればいずれ正確な現在地が判ります。初期測位に時間が掛るのはガーミンのGPSでも同じ事で、これはGPSというシステムそのものの仕様と言っていいでしょう。 なお、ネットワークに繋がらない場所では地図データを事前に入れておかないと地図上の現在地はわかりません。その為に存在するのが当アプリ、DIY GPSなのです。 ■携帯圏外で測位出来ないアプリがある? 違うパターンとしては「山で使ったらデタラメな位置を表示したままで使い物にならなかった!」というレビュー。「デタラメな位置」とは、おそらく最後に測位した場所か最寄りの携帯基地局の場所です。富士山などメジャーな山域には基地局が存在し、見通しがいいものだから結構離れていても繋がってしまいます。 A-GPSは前述の通り早く現在地を特定するための仕組みです。その為に、iOSはまずアプリに基地局の位置を渡します。GPS衛星の信号から現在地を特定するまでの間、とりあえずこれ使ってよって感じで基地局の位置が渡されるわけです。そこから本当の現在地を特定するまでに時間が掛ってしまうと「デタラメな位置を表示したまま」という感想になってしまうと思います。これも少し待っていれば正確な現在地が表示されますから、どちらの場合も「ユーザーの待ちが足らなかった」というのが本当の理由です。 街中でA-GPSを使うと一瞬で現在地が表示されるため勘違いしやすいのは仕方ないと思います。が、本来GPS衛星の信号から現在地を正確に出すにはそれなりの時間が掛るという事を覚えておいてください。すると、勘違いのレビューで開発者が傷ついたり本来はもっと多くのユーザーに使われて改良されていくはずの良アプリが潰れてしまったりするのを防げるかと思います。 ----- 以上、GPSというシステムはどうやって動いているのか、iPhoneのGPSは携帯圏外でも使えるのかなどを知っていただきたくて書いてみました。なぜか流布されている「iPhoneのGPSは携帯圏外でも使えない」という誤解を解ければ幸いです。身近に勘違いしている人がいたら、当ページのURLを教えてあげてください。 |
||||||||||||||||||||||
ざっくり表にまとめるとこんな感じです。
機種別にまとめるとこんな感じになります
という事で、GPSとA-GPSを搭載しているiPhoneとセルラー版iPadは携帯圏外の山奥でもGPSが使えます。一方、iPod touchはA-GPSのみなので山奥では現在地を特定出来ません。最近はiPhone5やiPhone4Sの中古が安いので、GPS目当てならiPod touchと外付けGPSを買うよりも、中古のiPhoneを買う方が良いんじゃないかと思います。 |
|||||||||||||||||||||||
姉妹アプリHere.infoをiPhone3GSで動かして表示したGPS情報。水平精度が位置の精度で、3GSの場合は最高で半径17mです(実測値)。なお、携帯圏外でも精度は変わりません。 |
|
||||||||||||||||||||||
■全ての登山者にGPSを GPSに頼っていたら地図読みが上達しない、GPSの案内通りに歩くのなんてつまらない、GPSなんて邪道だ、など色々な意見もあるでしょう。しかし誰もが地図読みの達人ではありませんし、初めての山で地図と地形を正確に読むのは至難の業です。GPSを持っていても頼りたくなければ頼らず登ればいいのです。本当に困った時にGPSがあるという安心感だけでも持つ価値はあると思います。10万円のGPSをお守りに持つのは贅沢でしょうが、数百円のアプリなら気軽に持てるでしょう。ガスカートリッジより安いし重さも増えません(アプリは0gですからね)。 スマホGPSの普及によって山岳遭難、特に道迷いの件数が減れば開発者としてそれ以上に嬉しい事はありません。「道迷いによる遭難が減ったらいいな」、それがDIY GPSを作った一番の理由です。 ※・・・なお、遭難時の連絡などで使うために現在地の座標だけ知れれば良いという方は拙作の「Here.info」がお勧めです。現在地の座標を大きな文字で見やすく表示、メールやツイッターなどで送信する機能もあります。 |
コラム DIY GPSを作った理由
山岳遭難の統計を見ると、遭難の41.8%は道迷いです。 つまり、登山者が道に迷わなければ遭難は4割減らせます。そして道迷い対策に最も効果的なのはGPSです。しかし、山用のGPSとしてメジャーなガーミン社のGPS端末は海外のサイトから個人輸入しても3万円、それに地図を入れれば5万円、日本の代理店で日本語版を買えば10万円です。なかなか手が出る金額ではありません。 ■ある日、山を登っててiPhoneは山で使えると気がついた 地図の画像を読み込んでその地図の範囲を経緯度で指定し、そこに現在地の経緯度から地図画像のどこにいるのか計算する。やってみたら出来ました。これを発展させれば山で使えるGPSアプリが作れるぞ!アプリなら高くても数百円、地図は紙の地図を何枚も持ってるしカシミール3Dもあるからタダで入れられる!これで多くの人が山でGPSを使える様になる!2010年7月の事です。 ■ユーザーのおかげで成長できました ■ライト登山ならiPhoneでも十分役立ちます 肝心なのは、環境にiPhoneというハードウェアが耐えられるかどうかです。ヨーロッパアルプスのモンブラン、厳冬期の八ヶ岳(赤岳、阿弥陀岳など)の雪山では防水ケースを着けてウェアのポケットに入れています。外気に触れると1分程度で電源が落ちますが、ポケットに入れて音声案内を聞いている分には大丈夫です(※)。 状況にもよりますが、先鋭的な登山をしない多くのライト登山者はガーミンのGPSまでは必要なく、iPhoneなどのスマートフォンで十分かと思います。わざわざGPSの為にスマホを買う事もないと思いますが、元々iPhoneを持っているなら+450円でGPSとして山で使えるし、精度も十分なのです。 ※・・・iPhoneはLifeProofという防水ケースに入れていました。体温以外の加温は無しです。なお、個体差、状況差、使用の仕方にもよると思いますので同条件での動作を保証する事は出来ません。心配な場合は、私は試してませんが防水ケースに入れた上で背面に貼るカイロなどを貼ってみると良いかもしれません。 ■楽しく山登り出来る様に考えて作りました GPSログの機能を使って道中で自分の歩いた軌跡を見るのは楽しいし、下山後にログを眺めるのも愉快です。楽しく安全に山登りが出来たらいいなと思って開発とテストを続けています。 ■遭難しないでくださいね 多くのユーザー様がDIY GPSを使って、登山をこれまで以上に楽しめますように。 |
|